【前編】“行動できない”は性格のせい?——自分トリセツで行動しやすさをつくる

ふわり日々のこと

「わたし、行動できない性格なんです〜」
そんな言葉を耳にしたとき、「え?性格のせいって、それだけで決めちゃっていいのかな?」って、ふとひっかかったんです。
今回はそんな気づきから、「行動できない=性格」という考え方についてちょっと立ち止まって、いろんな角度から見つめてみたいと思います。


“行動できない”って、どんな状態?

「行動できない」って、一見シンプルな言葉だけど、いろんなパターンがありますよね。

  • やりたい気持ちはあるけど、なかなか動けない(慎重すぎて動けない)
  • 興味があるような気がするけど、本気でやりたいかは微妙
  • 単純に、今は他のことのほうが大事で優先順位が低い

こうやって分解してみると、「行動できない」=「性格の問題」って、一言で片づけるにはちょっと乱暴かも?って思えてきませんか。


“性格”ってそもそも何だろう?

「性格だから…」って言葉、よく聞きますよね。
でも、性格ってそもそも何でしょう?

  • 生まれ持った気質(たとえばHSPなど)
  • 育つ過程で身につけた思考パターン(思考の癖)
  • 周囲の人や環境から影響を受けた行動スタイル

つまり、性格って「完全に生まれつき」なわけではなく、後天的なものも混ざっていて、その後天的なものの中には意外と“柔軟に変えられるもの”もあるんです。

一括りにして「性格だから仕方ない」と思い込むことで、自分の可能性を狭めてしまうのは、ちょっともったいないなぁって思います。


慎重さや不安、完璧主義——それって“悪い性格”?

たとえば、「慎重だから動けない」とか「不安が強いから挑戦できない」とか。
こういう性質って、「行動できない性格」として見られがちだけど、裏返せばこんなふうにも言えるんです。

  • 慎重だからこそ、物事を深く考えられる
  • 不安があるからこそ、準備がしっかりできる
  • 完璧を求める気持ちは、丁寧に取り組みたい想いの裏返し

つまり、“行動しない=悪”でもなければ、“性格=欠点”でもない。
それぞれの性質には、その人らしい価値がちゃんとあるんです。


Ronaの場合:慎重さとの付き合い方

わたし自身、慎重さとHSPの特性が強くて、「始める前にとにかくたくさん考えちゃう」タイプ。
そのせいで動けなくなったこともたくさんあります。

でも、「それが自分なんだ」と理解してからは、動けるようにするための工夫(=自分トリセツ)をつくりました。

  • 思いつくデメリットに対して、同じだけのメリットに目を向けてみる
  • 小さく始める
  • 間違えても、あとから軌道修正すればいい
  • 「今の自分で決断できる範囲」で考えればOK!

こうしたルールを用意しておくと、すこし気持ちが軽くなって、自然と動きやすくなります。

…とはいえ、「行動するのが正義!」って言いたいわけではありません。

わたしの場合は「できれば行動したい」という根っこがあるから、行動しやすくなる工夫をしているだけ。
逆に、「勢いで動きすぎちゃう」という人には、「止めるためのトリセツ」が必要かもしれないですよね。

また今のわたしでは想像ができませんが、「なるべく行動したくない」という価値観をもっている人であれば、これまた「行動しない」ためのトリセツが必要になるわけです。

大切なのは、自分の性格を「こうだからダメ」ではなく、「どう付き合っていく?」と考えることなのかもしれません。


「性格の反応」はスタート地点。大事なのはその先。

たとえば、何か新しいことに挑戦しようとしたとき。
わたしたちの心の中には、真っ先に「反応」する部分があります。

「やった方がいいのはわかるけど、失敗が怖い…」
「興味はあるけど、どう思われるかが気になる…」
「タイミング的に今じゃないかも…」

こういう最初の反応は、生まれ持った**性格や気質**によるものかもしれません。
HSPさんは特に、繊細なセンサーが働きやすいから、この“初動の反応”がとても自然で強く出やすいんですよね。

でも、その反応が出たあとにどうするか——
ここからが、“性格”とは別の部分、「意思」や「思考」の出番です。

いったん反応が起きたあとで…

  • わたしは、どうしたいんだっけ?(価値観・ゴールの確認)
  • 今のわたしにとって、どんなサポートがあれば進めそう?(環境や条件を見直す)
  • この反応とどう付き合いながら、少しずつ前に進めるかな?(具体的な工夫)

こうやって、自分の内側で会話するように「扱い方」を選んでいく。
そしてそのサポートをしてくれるのが、**“自分トリセツ”**なんです。

自分の反応にダメ出しするのではなくて、
「うんうん、そう思うよね。でも、大丈夫だよ」って寄り添いながら、
反応から行動までの橋渡しをしてくれるのが、自分トリセツの役割
だと思っています。


行動のハードルを下げる方法。行動を止めているのは“性格”じゃなく、“条件”かもしれない

行動できない理由は、本当に性格だけでしょうか?

  • 時間が足りない
  • 体力がない
  • 情報が足りない
  • 安心できる環境じゃない

こんな「条件」が揃っていないとき、人はなかなか動けないもの。
逆に言えば、条件が整えば、自然とスルッと動けることもあるんですよね

じゃあ自分の場合、どうすればその条件が整うのか…。とにかく頑張ろう!行動しよう!じゃなくて、そこに意識を向けることが大事なのかなって思います。


自分に「性格ラベル」を貼らずに、今の自分を見てみよう

行動するかどうかは「意志+環境+準備+許し」みたいなもので変えられる領域なんだと思うんです。
むしろ、自分がどういうプロセスを経たら動けるのかを知ることが、本当の意味での“行動力”なのではないでしょうか。

「行動できないのは性格のせい」と思ってしまう人は、
一度こんなふうに問いかけてみてほしいです。

  • 「なんで動けないのかな?」
  • 「本当は、どうしたいのかな?」
  • 「もし今より動きやすくなるとしたら、何が整えばいい?」

その問いに、やさしく、自分らしい言葉で答えてあげること。
それが、「性格」のせいにせず、自分の可能性を丁寧に育てていく第一歩になる気がしています。


おわりに

性格って、たしかにその人の「らしさ」を形づくる大事な要素。
でも、それは自分を縛るものではなく、「どう扱うか」は自分で選んでいいもの。

「性格だから仕方ない」と手放してしまう前に、
「わたしはどうしたい?どうしたらラクに進める?」という問いを、そっと置いてみませんか。

その先に、自分らしい答えがきっと見えてくるはずです。


おまけ:その後の小さな変化

実はこの記事を書いたあとも、少しだけ心の中にひっかかりが残っていて。
「やっぱりこれでよかったのかな?」と、何度か自分の中で問い直していました。

そんな中でふと気づいたのは、

「家族に納得してもらう。ゆっくり自分たちのペースで。」
「応援したい。価値も十分感じている。」

このふたつは、対立するものじゃなくて、別の問題なんだってこと。

どちらかをあきらめるんじゃなくて、ちょっと手間はかかるけれど、どちらの気持ちも大事にできる方法を探してみたら…ちゃんとあったんです。

「これが今の自分にとって、いちばん納得できる答えかな」と思える形が見えてきたので、今はそのやり方で進めてみることにしました。

もしまた違うなと感じたら、そのときに修正すればいい。
そんなふうに、自分の気持ちと対話しながら、柔らかく選んでいけたらいいなと思っています。


***

「行動できないのは性格のせいじゃない」
そう思えても、どう整えたら行動できるようになるんだろう?

次の記事では、わたしが実践している「もやもやを言葉にする方法」や、
内省を通じて自分を整えるプロセスをご紹介します。

おまけに書いた内容も、この方法で自分を見つめることで出てきた答えです。

【後編】言葉にすると見えてくる——“今の自分”との対話で行動のヒントを探す(準備中)


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