はじめに
「また自分を責めてる…」
何かうまくいかなかったとき。
誰かに気を使いすぎたとき。
ちょっとしたことで落ち込んだとき。
わたしにとっての生きづらさの根っこには、
“自分を認められないこと”“すぐ自分を責めてしまうこと”がありました。
でも、ある言葉と出会ってから少しずつ変わってきたんです。
それが「ゆるし」というキーワードでした。
これは、HSPのわたしが「責めない自分」を育てていくまでのお話です。
なんでも自分のせいだと思ってた
ほんとに、常に自分を責めていました。
問題が起きたときは100%、自分のせい。
誰かが困っていそうなのに声をかけられなかったとき、
「なんで勇気を出せなかったの?」って自分を責める。
理不尽なことにイライラしても、
「なんでイライラしちゃったの?」ってまた自分を責める。
今思えば、HSPの特性が大きく関係していたと思います。
他人の気持ちや場の空気に敏感だから、
「誰かの不快」にすぐ気づいてしまう。
すると「わたしが何かしなきゃ」「わたしのせいかも」と思ってしまう。
気づくたびに反応して、反応するたびに責めて、
ぐるぐるぐるぐる、自分責めの無限ループ。
「ゆるし」は、自分トリセツの“土台”だった
そんなときに取り組み始めたのが、自分の価値観を見つめる作業でした。
価値観を5段階で整理して、自分らしさの“レシピ”を見つけるというもの。
わたしは「自分らしく」「好奇心」「平穏」などが上位にきていたけど、
その土台になる根っこは何だろう?と考えたときに出てきたのが、
「ゆるし」と「ミニマム」でした。
ちょうどその頃、読んだ本の中に「ゆるし」という言葉が出てきて、
なんだか心にピンときたのを覚えています。
「自分責めが激しいなあ」とはうすうす感じていたから、
もしかしたらわたしに必要なのは、“ゆるす”ことかもしれない。
そう思って、やってみることにしたんです。
とにかく「ゆるします」と唱える。脳死でOK。むしろ、脳死じゃないとダメだった!
やったことはとってもシンプル。
「ゆるします」って心の中で唱えるだけ。
どこでもできるし、誰にも気づかれない。
一回でふわっと軽くなることもあれば、なかなかしつこいモヤモヤもあって、
そういうときはもう、お経かな?ってくらいひたすら唱えてました(笑)
でもここで大事なのは、思考を使わないこと。
「ゆるします」って唱えると、つい思考が入ってきちゃうんです。
「なにを?」「どの出来事を?」って。
でも実はその“なにか”こそが「許せない」と感じてる部分で、
それに向き合おうとするとまた自分責めが始まっちゃう。
だから、わざと“なにをゆるすか”を考えない。
ただただ、「ゆるします」って唱えるだけ。
それが、思考ループから自分を救うスイッチになりました。
しっくりくる言葉じゃないと、響かない
実は「ありがとう」「愛してます」みたいな言葉も試したことがあります。
でもわたしにはあんまりしっくりこなくて。
どんなに唱えても、効果を感じなかったんです。
きっと、“自分に届く言葉”じゃないと、心には沁み込まないんですよね。
だからこそ、自分に合う言葉を見つけるのが大事だと思います。
「ゆるします」
「だいじょうぶ」
「がんばったね」
「ゆるすね」
「それでいいよ」
言葉の意味以上に、“語尾”や“音の雰囲気”が自分に合うかどうか。
ここがすごく大切なんだなって感じました。
はじめて唱えたとき、一瞬で意識が変わった
「ゆるします」って、初めて心の中で唱えたとき、
意識がふっと切り替わったんです。
ぐるぐる自分の中で渦巻いていた思考から、
一瞬で“外側”に出られた感じ。
「自分責めの中にいる自分」から、
「その自分を見つめている自分」へ。
たったひとことで、視点が変わったのがびっくりでした。

大丈夫。まずは“責めてることに気づく”だけでも一歩だよ
続けることで、「自分責め」に早く気づけるように
もちろん、効果が感じられない日もありました。
もやもやは残るし、気持ちは晴れない。
でもそんなときも、とにかく無心で「ゆるします」を唱えていました。
それはもう、「責めるのを止める儀式」みたいなもの。
続けていくうちに、だんだん変化が起きました。
以前よりも、
「わたし、今、自分を責めてる」って気づけるのが早くなったんです。
気づけたら、そこから戻るのも早くなる。
「そのままのわたしでも大丈夫」
そんな感覚が、少しずつ育っていったように思います。
おわりに|責めちゃっても大丈夫。戻れる場所があれば、安心できるから。
自分を責めてしまうのは、もうクセみたいなもの。
ゼロにはならないかもしれないけど、
戻れる手段を持っていれば、わたしは安心できました。
わたしにとってのその手段が、「ゆるします」というお守り。
あなたにとっての、自分を救う言葉が見つかりますように。
そして、自分を責めちゃっても大丈夫って思える瞬間が、増えますように。
💡まとめ
- HSPは他人の気持ちに敏感だからこそ、自分を責めやすい
- 「ゆるします」と唱えることで、思考ループから抜け出せる
- 大事なのは「なにをゆるすか」を考えず、脳死で唱えること!
- 自分にしっくりくる言葉を見つけよう
- 「責めない練習」は、自分との信頼を育ててくれる
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